小さな子供を連れて初めての海外生活は、なにかと不安でいっぱいという方が多いのではないでしょうか。
この記事ではドイツへ乳幼児二人を連れて駐在をした経験をもとに、海外(主にヨーロッパ圏)で手に入るベビー用品と、日本から持っていくことをオススメするものまでご紹介します!
- 赤ちゃん連れで海外駐在を予定している
- 海外(ヨーロッパ)で売られているベビー用品について知りたい
- 日本から持参するベビー用品について知りたい
赤ちゃん連れの海外生活のポイント
筆者は出国当時、上の子は2歳半、下の子は生後7ヶ月でした。
衛生面や食事面、安全面や病気のことなど、赤ちゃん連れの海外赴任は不安でいっぱいでした。
子連れの海外生活で抑えるポイントは、
- 赤ちゃんの栄養面を確保できること
- 赤ちゃんの衛生面を保てること
- 赤ちゃんの知能・精神発達をサポートできること
この3つに分けて考えると良いです。そのためには、現地で購入が可能なベビー用品の購入場所や内容についておさえ、必要に応じて日本から持参していくものを選びましょう。
- 海外でも赤ちゃんの口に合った離乳食やおやつを用意できる
- 栄養バランスの取れた食事内容である
ドイツをはじめヨーロッパ圏は洋食が中心で、食材が限られております。日本のように気軽に外食やお惣菜を利用することができない上、栄養バランスも和食に比べると偏っています。
我が家の子供たちは和食を好み、しかもレトルトの離乳食は全く食べなかったので食事作りや外食時は特に大変でした。
そのため。携帯性が高く少しでも離乳食の調理が楽になるものを中心に日本から持参することをおすすめします。
- 病気になった時にすぐに対応する
- 適切な病気の予防をする
海外では医療保険や医療システム、さらには言葉の関係で、日本にいる時に比べると病院受診の敷居がとても高くなります。医療レベルの水準が高いと言われているドイツでも、日本の医療サービスとの違いにかなり困惑しました。
そのため、基本的には「病気を予防する」「基本的には自宅で看病をする」ことが重要です。
緊急を要する病院受診や、海外で予防接種が必要な場合もあるため、渡航したらできるだけ早くかかりつけ医を見つけましょう。
- 2歳以降は特にメンタルのサポートを
- 日本語と英語のサポートがそれぞれ必要
日本で生まれ育った子供にとって、異国の地で暮らすことは不安やストレスを感じやすくなります。特に状況判断力が発達する2歳以降は、日本に対してホームシックになったり、祖父母を恋しがったりすることもあります。
大好きな日本のキャラクターも海外にはありませんし、周りのお友達は知らない言葉だらけです。
日本語は特に読み書きの面で、英語は聞く・話すの面でそれぞれサポートをしていく必要があります。
海外にはどんなベビー用品があるの?
出国前は「日本のベビーグッズより質が悪かったらどうしよう…」と不安でしたが、ヨーロッパには良質なベビー用品が豊富に揃っておりました。
ドイツのドラッグストアーはヨーロッパ圏で広く展開されております。
ただし日本にしかないものもいくつかあるので、持参が必要なもの・不要なものをそれぞれお伝えしていきます。
ヨーロッパで購入できるベビー用品一覧
- マタニティマッサージクリーム
- 授乳パッド
- 母乳用飲料
- ベビー用ボディクリーム
- ベビーパウダー
- ベビー用シャンプー、ボディソープ
- おむつ(テープ、パンツ、水泳用、幼児用あり)
- おむつ替えシート
- おしりふき(流せるタイプ・流せないタイプ両方あり)
- おしゃぶり
- 哺乳瓶
- 粉ミルク・液体ミルク
- 離乳食(洋食、麦、果物中心)
- ベビーカー
- 抱っこひも
- マザーズバック
- チャイルドシート
- プラスチック洋食器
- 靴下、下着、ベビー服など
- 知育おもちゃ
他にも書ききれないものが多数ありますが、上記のものは基本的にヨーロッパ圏では購入できます。
しかし、その中でも日本から持参したほうが海外赴任の生活が楽になるものもあるので、以下に紹介をしていきます。
日本でしか買えないものは?
赤ちゃん・子供関連で日本でしか買えないものは主にこの3つです。これはドイツに限らず、どこの海外でも共通するものです。
- 和食に関するもの
- 日本のキャラクター関連の商品
- 日本語に関するもの
日本で使い慣れたものをたくさん持って行きたいところですが、海外引越・郵送はとてもお金がかかるので、基本的には現地で購入することを前提に考えましょう。
日本から持っていくのをおすすめするもの
離乳食関連
日本とドイツでは、食事に対する考え方やスタイルが大きく異なります。
ドイツは離乳食は作るものではなく購入するものという考え方があります。離乳食に限らず、ドイツの家庭は調理には手間をかけず簡単に済ませることが多いようです。
その背景もあり、レトルト離乳食の種類は月齢ごとに多くそろっています。しかしながら、内容はトマトソースパスタやリゾット、オートミールなどの洋食が中心です。
また、食器も子供用の箸や茶わんはなく、調理に便利なグッズは日本に比べると圧倒的に少ないです。
以上のことから、離乳食や幼児食に必要なものを選ぶポイントはこの3つになります。
- おかゆの調理が楽になるもの
- 離乳食の保存に便利なもの
- ベビー・子供用のお茶碗・箸などの和食器
これらのポイントを踏まえて、日本から持参をおすすめる離乳食関連用品を紹介していきます!。
おかゆクッカー
普段の離乳食づくり用におすすめなのがおかゆクッカーです。毎回、おかゆだけを炊飯するのは大変ですが、これを使えば普通に炊いたご飯とお湯を入れて、レンジにかけて潰すだけでおかゆが作れます。
すりつぶし用のスプーンが付属しており、そのまま食器としても使用ができます。おかゆだけでなく、やわらかめのご飯と野菜を混ぜてつぶしたカミカミ期の食事も作れます。
アルファ米
旅行の時におすすめなのがアルファ米です。お湯を入れるだけでふっくら炊き立てご飯ができる優れもの。レトルトパウチのおかゆに比べて賞味期限が長く、重量も少ない上、お湯の量次第で赤ちゃんから大人まで使える一押しの商品です。
特に旅行を多く予定している方は、できるだけ多めに持参することをおすすめします。
離乳食冷凍パック
作った離乳食をフリージングブロックで小分けにして冷凍保存することで、時短調理が可能になります。また、お弁当作りにも使えます。
ベビーマグ
ヨーロッパで購入できるベビーマグは、大きめでがっちりしていた物ばかりです。軽量で小ぶりのものをしようしたい方はピジョンのストローマグをオススメします。
赤ちゃんせんべい
海外に渡航してから、小麦や牛乳、卵などの洋食で多く使用する食材のアレルギーが発覚する可能性もあります。
その場合、ドイツでもライスパフやとうもろこしを使用した赤ちゃん用のスナックは手に入りますが、賞味期限内に消費できる分を持参していくと安心です。
子供用茶碗&汁椀&箸
ドイツで子供用の食器は、デュッセルドルフを除いて基本的には手に入りません。
子供の成長年齢に合わせた箸と、食洗機にも使用できる壊れにくいプラスチックタイプのお茶碗・汁椀をそれぞれ持参しましょう。
衣料品一式
衣料品は、生活に慣れるまでの間は好みの色合いや質感の服を見つけるまでが大変です。
海外に展開しているユニクロや無印良品もありますが、値段は日本の1.5〜2倍ほどで商品の種類や店舗自体が少ないです。
下着から普段着まで1シーズンごとに最低でも3組ずつ持参をしていくと、海外生活に慣れるまでの期間の助けになります。
ベビースリーパー
布団を蹴ってお腹を出して寝てしまうお子様に、新生児から3歳児まで使用できるベビースリーパーは寝冷え防止に活躍してくれます。このタイプは海外で見かけないのでおすすめします。
抱っこひも
海外で購入は可能ですが、出国時の移動時に使用することを考えると、日本から持参したほうが良いです。
抱っこひもは装着していれば機内持ち込み手荷物の数にカウントされません。(航空会社によって異なる場合があるので、心配な方は各航空会社に確認しましょう)
新生児期から3歳まで幅広く使用でき、装着が簡単で前向き抱っこやおんぶもできるベビービョルンのベビーキャリアがオススメです。
ベビービョルンは海外でも使用している方をよく見かけます。長い期間に活躍してくれた抱っこひもでした。
マザーズバック
赤ちゃん連れの外出は荷物が多く、鞄の中がごちゃごちゃになりがちです。何かと不便やトラブルの多い海外では、マザーズバックは必須アイテムです。
海外生活用のマザーズバックを選ぶポイント
- 大容量でポケットが多いもの
- 鞄の中が防水性である
- 大きめのボトルホルダーがついたもの
- おむつ替えシートがあると安心
- ベビーカーにかけるフックがあると便利
- 貴重品の盗難防止ポケットは必須
特にヨーロッパ圏はスリが多いので、盗難防止ポケットがついたバッグがあるとリスクを軽減できます。
授乳ケープ
ドイツをはじめ、ヨーロッパは授乳室があるお店は少ないので、外出先で必要になります。授乳ケープ自体あまり店頭で見かけないので、日本で用意をした方が安心です。
特に必要になるのは、日本からドイツへ出国するときの飛行機内です。機内に授乳スペースはないので、やむなく座席シートで授乳をするときに使用しました。
こちらの授乳ケープは360度完全にカバーし、伸縮性があり体にフィットするので視線が気になりません。柄の種類も豊富なので、衣服に馴染むデザインを色々選べます。
医薬品
海外生活では子供も大人も病気になるはよくあります。幼稚園や保育園、学校に通いだすと、かなりの高確率で風邪や胃腸炎などの病気をもらってくるようになります。
海外と日本では医療システムや保険制度が異なるため、日本のように気軽に病院にかかることができなくなります。風邪薬と解熱剤、子供のアレルギーの薬などを持参すると安心です。
ただし医薬品の持ち込みはドイツで制限があるため、3ヶ月以上の服薬量を持ち込む場合は空港で英文の処方箋の提示が求められることがあるそうです。(筆者は特に何も言われませんでした)
外国への医薬品の持込(個人)について紹介しています。…
参考ページ:厚生労働省ホームページ
衛生用品
歯磨きや散髪、爪切り、耳掃除などの衛生用品は、日本のものがサイズが小さめで使いやすいものが多いです。
子供用歯ブラシ
海外の歯ブラシは全体的に大きいので、子供用も大人用も日本のものを用意した方が良いです。1か月に1本消費する計算で、12本×滞在年数×家族分を持っていきました。
子供の仕上げ磨きには、マミー仕上げ用歯ブラシが大変使いやすいのでお勧めします。
キシリトールタブレット
歯磨き後にキシリトール入りタブレットを与えておりますが、ドイツでは見かないので持参しました。
散髪セット
子供の髪は全て自宅でセルフカットしています。ドイツの場合一人あたり30€以上かかり、前髪はすぐ伸びるので散髪セットは必須です。ケープ、すきばさみ、散髪用ハサミ、くしがついたものをおすすめします。
耳かき、爪切り
日本式の小さな匙のような形の耳かきは海外では売られていません。爪切りのサイズも大き目のものが多いので、使い慣れた耳かきと爪切りを持参しましょう。
アンパンマンのおもちゃ
ヨーロッパで購入できる知育おもちゃも魅力的なものがありますが、やはり日本人の赤ちゃんはアンパンマンが大好きです。
残念ながら海外でアンパンマンは全く見かけません。友達の駐在ママさんのお子さん達も皆、アンパンマンに夢中でした。
日本語に関するもの
日本語の絵本やひらがなに関する本やおもちゃは、ある程度持参すると安心です。(日本語補習授業校に入校すれば絵本の貸し出しをしている場合もあります)
日本語の絵本
ひらがなドリル
現地で購入をおすすめするもの
上記でお伝えした日本から持参をおすすめするものを除いては、基本的に現地で購入して問題ありません。
ドイツで生活をした中で、どのようなものが売られているかを、写真付きでご紹介します。
消耗品
おむつ
ドイツで購入できるおむつは良質なものがそろっているので、日本から持参する必要はありません。おむつだけでなく、おしりふき(トイレに流せるタイプもある)、おむつ替えシートもあります。
一部のドラッグストアーには、店内にはおむつ替えスペースを設置しているところもあります。おむつを1枚無料で試供品代わりにもらえます!
粉ミルク
年齢別に粉ミルクや液体も充実しており、オーガニックのBioも売られております。
離乳食
前述の通りドイツで入手できる離乳食は洋食が中心です。ドラッグストアーやスーパーマーケットで購入できる乳幼児向けの果物のピューレは我が家の子達も好んで飲んでいました。
スキンケア用品
ドイツの水は硬水なので、水質に合ったシャンプーやボディソープを使用します。
品質も赤ちゃんに優しいオーガニックや無添加の製品が充実しているので、現地で購入した方が良いです。
ベビーカー
まずベビーカーですが、我が家は日本で購入した物を持参しましたがドイツではほとんど出番がありませんでした。
その理由は、ドイツをはじめヨーロッパでは石畳や段差が多く、日本のベビーカーと相性が合わないためです。
日本のベビーカーは全体的に軽量さを重視して設計されたものが多いため、車輪が小さく段差やでこぼこのある道で使用するのは不便でした。
対してヨーロッパのベビーカーは重量があり、車輪が大きくがっちりしています。多少でこぼこの道でも安定しているので、赤ちゃんも揺れることなく座っていられます。
ドイツで購入できるベビーカーの相場はだいたい200~400€ですが、中古購入できたり誰かに譲ってもらえる場合もあります。
日本人コミュニティの売買サイトをチェックしてみましょう。
ドイツの「売ります・買います」の掲示板です。ドイツで不用品や中古品を無料で個人売買のフリマができます。駐在員の帰国売りや…
ベビー用品が購入できる場所
ベビー用品は、店頭ではドラッグストアーまたはベビー用品店で購入できます。また、おむつや離乳食など一部のものはスーパーマーケットでも購入が可能です。
オンラインショッピングであれば、ドイツ版アマゾン(amazon.de)の品ぞろえが豊富で便利です。
店頭で購入する場合
日常で使用する消耗品は、安くて店舗が多いのでドラッグストアーで購入するのをお勧めします。
ドラッグストアーはドイツだけでなく一部ヨーロッパ地域でも店舗があります。以下のキーワードをGoogleマップで調べてみましょう。
インターネットで購入
ドイツ版アマゾンは店舗で見つからなかった商品でも、大抵のものを見つけることが可能です。
商品名の検索は英語、ドイツ語のどちらでも可能です。
Entdecken, shoppen und einkaufen bei Amazon.de: Günstige Pre…
まとめ
- 日用消耗品は現地購入する
- 衣料品は生活が落ち着くまでの期間分は一式持参していく
- 自宅療養のための医薬品は可能な限り持参する
- 出国時・外出時の移動アイテム(抱っこひも、マザーズバック)は日本で用意する
- ベビーカーは現地購入するのがベスト
- 和食に関連する離乳食や食器は持参する
- 日本語に関する本やおもちゃ、日本のキャラクターも可能な範囲で持参する
特に健康に関する物、移動に関する物、和食や日本語に関する物は、日本から持参すると海外生活の育児もかなり楽になります。
ドイツをはじめヨーロッパ圏では、ベビー用品は良質なものが充実しているので、上記のポイントを押さえれば現地購入で問題ありません。
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