私は英語もドイツ語もほとんど話せないまま、夫の仕事に帯同し、ドイツの首都ベルリンに駐在しました。
ドイツへ駐在する予定の方には、このようなお悩みが多いのではないかと思います。
当記事では、私が実際にドイツの生活を通じてわかった、ドイツ人と英語の関係についてお伝えします!
- ドイツに駐在、移住予定である
- 英語を話せるドイツ人がどのくらいか知りたい
- ドイツ人の英語レベルを知りたい
- ドイツは英語だけで生活ができるか知りたい
- 英語とドイツ語のどちらを勉強するか悩んでいる
英語が話せるドイツ人の割合は?
ドイツではざっくり言うと、2人に1人の割合で英語を使うことができるそうです。
ただし、英語が使えるドイツ人は皆ネイティブレベルというわけではありません。
というのも、ドイツ人にとっての母国語はあくまでもドイツ語なんです。
中にはハイレベルな英会話ができるドイツ人もおりますが、大半は
と考えた方が良いでしょう。
また、地域差や年齢差が大きく、都市部の若者は英語を話せるドイツ人が多くても、地方(特に高齢者)はほとんど話せない人の割合が増えていきます。
年齢によって異なる
英語で生活した夫の話によると、英語を話せるドイツ人の割合は以下のような印象でした。
英語が話せる年代別ドイツ人の割合
- 20~30代は約7割
- 40代以上は約5割
- 50代以降は約3割
なぜこのような年齢差がでるかというと、ドイツの英語教育が背景にあります。
以前のドイツでは、英語が必修科目になるのは中学校以降で、カリキュラムの内容も日本と同様に文法が中心でした。
しかし近年では、英語を使った国際交流が重要視されており、どの州でも小学校から英語教育が必須科目で、コミュニケーションを重視した教育内容となっております。
そのため、年齢が若くなるほど英会話に慣れている人の割合が増えていきます。
地域によって異なる
また、地域によっても大きく変わります。
ベルリンやフランクフルトのような、国際交流が多い都市では英語を話せる人の割合が多いですが、都市部から離れるにつれ英語が通じにくくなります。
基本小さな街では、通じるのはドイツ語のみと考える方が良いです。
観光都市では英語が通じやすいかと思いきや、ホテルや観光案内所を除いて、街の人の言語は全体的にドイツ語が基本でした。
実際に訪れた都市の印象(あくまで旅行した時の個人の感想です)
- ドレスデン
利用した飲食店では英語は通じなかった。ベルリンの隣の観光都市なので、英語は通じる印象があったので意外だった。 - フュッセン
ノイシュバンシュタイン城で有名な街で日本人観光客も多い。街の人はドイツ語が中心。 - ハンブルク
港町。乗船所で船の発着時間や値段について聞きたかったが、英語は通じなかった。 - ローテンブルク
日本人観光客の多い南ドイツの可愛らしい街。お店では英語よりも日本語を多く見かけた。 - デュッセルドルフ
ドイツで日本人が多く住む都市。英語よりも日本語を耳にする方が多かった。
ドイツは英語だけで生活できる?
ベルリンやフランクフルトなどの大都市に限って言えば英語だけでも生活が可能です。
実際に、ベルリンに英語だけで生活をしている知り合いは何人もおりました。
そのベルリンですらも、ドイツ語が分からないと生活に不便さを感じる場面は多々ありました。
ベルリンがほかの都市に比べて英語が通じやすい背景には、
ことが考えられます。
ベルリンはドイツの中でも国際色の強い都市で、外国人の割合が全体の28%(約3人に1人)を占めております。
その共通語として英語が使用されることが多いため、英語の必要性が高くなります。
私が日本人であっても特別珍しがられることはありません。
ベルリンに最も多く住んでいる外国人はトルコ人ですが、アフリカ圏から中東圏、アジア圏まで色々な国出身の人が住んでいます。
基本的にはドイツ語は話せたほうがよい
どこの地域でも英語だけでも生活自体は可能ですが、ドイツ語がある程度使えないと、日常生活においてその地域の社会に溶け込むのは厳しくなってきます。
まず、ドイツ語が話せない人だとわかると、相手の対応が変わります。
戸惑う人が大半ですが、残念ながら冷たい態度をとるドイツ人も少なくありません。
でも不思議なことにA1レベル程度でもドイツ語が話せれば、まるで対応が異なります。
日本でも、いきなり外国人に外国語で話しかけられると困惑しますよね。
下手でもカタコトでも、日本語で一生懸命話してもらえる方が、聞き手も安心するのと同じなのだと思います。
ドイツ語を話せるとドイツ人と仲良くなれる
下手なドイツ語でも、大抵のドイツ人はフレンドリーに接してくれます。
ドイツ語の文法を多少間違えても笑われることはまずありません。
ドイツ人は見知らぬ人にも気さくに接してくれるし、困っている人に親切にしてくれます。
子連れで歩いていると「可愛いね!」とよく声をかけられます。(中には親しく接するふりをして犯罪を狙う人もいるので注意。)
Mia こんにちは、元ドイツ駐在ママのみあです! 一昔前、このようなニュースが話題になったことをご存知でしょうか。 さっき5人しか乗っていないガラガラのバスでベビーカーを専用座席にベルトで固定し[…]
そうなると、ドイツの生活や旅行がより楽しくなり、近所の人や学校・幼稚園関係のお友達も増えてきます。
ドイツ人の英語力は?
さて、気になるドイツ人の英語力ですが、英語でドイツ人と仕事をしている夫の印象をまとめるとこのような感じです。
総じてTOEIC500点~600点レベルの人が多いが、レベルが高い人はめちゃめちゃ高い。
- 観光地の案内所
- ホテルの受付
- 観光地のレストランの店員(都市によって差がある)
- 銀行員
- 医者
どんな場面でドイツ語が必要になる?
実際ドイツ語が必要になる場面は、どんな時なのかを具体的にお伝えします。
日常生活全般
- スーパーでの買い物
- レストランでの注文
- 道を尋ねる/尋ねられた
- 保育園・幼稚園
- 現地の小さなお店
ドイツ語が必要になるのは大抵このような場面です。
お店の人とは基本的にドイツ語を使って会話をしていました。
また、通りすがりの人に道を尋ねられることも結構多いです。
ドイツ語で対応するととても感謝されるので、こちらとしてもとても嬉しくなります。
ドイツの保育園や幼稚園の中には、英語が通じるところもありますが、ドイツ語のみ対応の園が多かったです。
トラブルにあった時
日常生活上で最も困るのは、ドイツでトラブルにあった時です。
今までにドイツであったトラブルはこちら
- 配送トラブル
- 住居の管理・点検時の日程が合わない
- 釣銭が無いとお札が断られる(小さなお店で多い)
- 機器のトラブル(パーキングチケットや券売機など)
- 電車の遅延
- スーパーで割引の表示があっても、レシートを確認したら割引されていなかった
まさかと思うようなトラブルが、ドイツでは当たり前に起こります。
予期せぬことにあった時に自分を守ってくれるのは言語です。
言葉がわからないまま理不尽なトラブルに巻き込まれて、金銭面で損をすると悔しいと思います…。
結論とまとめ
- 半数のドイツ人は英語が話せるが、地域・年齢差が大きい
- 最低限でもA1レベルのドイツ語は必要
- 都市部に限れば英語だけで生活できる(ただし不便さはある)
- 最終的には英語・ドイツ語の両方とも使えるのが理想的
[caption id="attachment_6252" align="alignnone" width="640"] 注)写真は実際の人物ではありません[/caption] 皆さん突然ですが、外国人のお友達はい[…]